会 期:2022年1月21日(金)、1月22日(土)
会 場:オンライン開催(Zoom)
第32回 骨軟部放射線研究会を終えて
当番世話人:橘川 薫
(千葉大学医学部附属病院画像診断センター)
さる2022年1月21日、22日に第32回骨軟部放射線研究会が開催されました。当初2021年1月の開催予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大により1年の延期を余儀なくされました。現地開催は難しく、ZOOMによるライブ配信となりました。準備の段階より慣れないことも多く手探り状態ではありましたが、開催できましたことを大変ありがたく思います。
一般演題として20題の発表があり、ウエブ上ながら活発な討論が行われました。片山記念講演は聖マリアンナ医科大学整形外科学講座 仁木久照先生に「足部疾患の診断と治療-新たな解剖学的治験に基づいたアプローチ-」のタイトルで足関節・足部領域の最新の疾患概念や重要な解剖学的構造、治療につながる画像診断の利用法についてご講演いただきました。特別講演として聖マリアンナ医科大学放射線医学講座 三村秀文先生に「血管奇形の診断とIVR」というタイトルでご講演いただき、血管奇形の分類に基づく診断と病態による治療法の違いを豊富な症例を提示しながら解説していただきました。また特別報告としてAIC八重洲クリニックの佐志隆士先生に「東京オリパラ選手村における骨軟部画像診断顛末記」のタイトルで東京オリンピックでの画像診断の経験をお話いただきました。症例検討としては6症例が提示されました。
最後にご参加いただきました先生方、病理コメンテーターの先生方、座長をお引き受けいただいた先生方には多大なお力添えをいただき、誠にありがとうございました。そして上谷雅孝先生および骨軟部放射線研究会事務局の春山様、共催のバイエル薬品株式会社および富士フィルム株式会社、ジーワン株式会社の皆様に無事研究会を開催するためにご尽力いただきましたこと、心より御礼申し上げます。
症例検討 ↓ 症例をPDFで掲載
症例1:50歳台 女性
病歴:5日前から左下腿の緊満感と疼痛があり翌日に近医を受診。前医MRIで筋炎・血管周囲炎が疑われ、当院に紹介受診となった。症状は徐々に増悪していた。
症例2:40歳台 男性
病歴:左足関節の腫張・変形にて近医より関節固定術を勧められセカンドオピニオンを希望し当院紹介受診。
症例3:13歳 女性
病歴:約4ヶ月前から背部痛が出現し、約3ヶ月前から下肢麻痺の出現があり徐々に進行してきたため当院へ搬送。
症例4:50歳台 男性
病歴:8年ほど前から徐々に走れなくなる・立ち上がりが困難となるなどの症状が緩徐進行性に出現。
2ヶ月前に通勤中に落とし物を拾おうとしたときに立ち上がりができなくなり救急要請し他院搬送CK高値であり筋疾患が疑われ当院紹介受診となった。
症例5:39歳 女性
主訴:右下肢の違和感・疼痛
病歴:1ヶ月ほど前より右足関節痛、右足背部の疼痛持続。
症例6:30歳台 女性
主訴:右大腿内側の腫脹、軽度の疼痛
現病歴:2年前より誘因なく右大腿内側の腫脹が出現、経過観察していたが、徐々に腫脹が増悪し圧痛も出現、軟部腫瘍を疑われた。
第32回骨軟部放射線研究会のプログラムを掲載しました。
2日目の最後のsessionに演題1例取下げになりました。
↑上記PDFで掲載しております。2022年01月19日更新掲載
共催:日本骨軟部放射線研究会
富士フィルムメディカル株式会社
バイエル薬品株式会社